1年もすれば、忘れてしまいそうな日常の出来事を書いておきます。
いつまでも一緒に寝る訳にはいかないのだよと、子どもたちに専用のベッドを設置しました。長女が小学生になる前、今から2年くらい前のことです。
親の都合としては、狭さで身動きできないことで、体が痛くなったりします。それに耐えられなくなってきたから。
最初は恐怖心からかなかなか子供だけで寝れませんでしたが、1年くらい経って、ようやく自分のベッドで寝れるようになってきました。
ただ、最近は寒いので、子どもたちが親のベッドで寝ようとしてきます。
「狭いから自分のベッドで寝なさい」と言っても、聞こえなかったかのように入ってきます。もちろん二人セットで。
「パパのとなりあったかい〜」
と言われたらしょうがない。
狭いけど、温かくて幸せな気持ちになります。
最初はね。
しばらくすると、狭さが勝ってきます。 ちょこちょこ子どもたちを夫婦のベッドの真ん中あたりにずらしながら、自分のスペースを確保していきます。 布団を蹴っ飛ばしていることが多いので、寒いかなと思って、直してやります。 自分が布団の真ん中に来れないので、端の方は寒いです。 深い眠りに落ちたこと度もたちを自分のベッドまで運ぶ気力はありません、狭くてちょっと寒いが仕方ない。
うむ。これは幸せの一部なのだと自分を納得させる。
ただ、幸せは朝まで続きません。
突然ゴソゴソと起き出して泣き出す長男。 泣きながら暗闇の中で鼻を鳴らしています。
これはもしや、、
そう、鼻血です。
- 作者:エドワード ゴーリー
- 発売日: 2001/11/01
- メディア: 単行本
こんな本を思い出している暇はありませんでした。
私の眠気は吹き飛び、止血のためのティッシュを探します。 このベッドの枕元にはない。そう、長男のベッドの近くに常備しているのです。 寒いけどしかたなく取りに行き、シュシュっと2枚くらい出して渡します。
「まずは押さえて。布団やシーツに鼻血がつくから。」
泣いているのでうまくいきません。 この間も、鼻血はシーツに滴り続けます。 なんとか、押さえさせて、鼻に詰めるティッシュの栓を作ります。
「詰めてー」
「大きすぎて入らない」
失敗しました。少し小さめのを作ります。
「じゃあこれ詰めて」
ようやく一段落。
やっぱり自分のベッドで寝てくれよという苛立ちの感情をいだきながら、眠りに落ちます。
鼻血っていつまで出るんでしょうか?
私自身は中学生くらいまでだったようなそんな曖昧な記憶です。
鼻血が終わる頃には、この幸せを味わうことはできなくなると思うので、 狭いか幸せかと言われたら、狭さを我慢する方を取りたいかな、なんてことを考えた、 とある冬の一夜の思い出でした。
タイトル考えていたら、冷静と情熱のあいだにが、沸いてきました。懐かしい。
- 作者:江國 香織
- 発売日: 2001/09/20
- メディア: 文庫
- 作者:辻 仁成
- 発売日: 2001/09/21
- メディア: 文庫