MAPO堂

最終決定は存在しない。

センス入門、日本語でセンスって何て言う?

松浦弥太郎さんのセンス入門という本を読みました。

松浦弥太郎さん

ja.wikipedia.org

暮しの手帖」の編集長だった方のようです、全然知らなかったんですけどね。クックパッドに移籍というのも気になります、日々の食事は暮しの一部だからかな。

センス入門

センスって言葉、結構自分も使いますね。

仕事でもロジカルに決められない部分は、「あとはセンスですね」とか。

ある意味言語化が難しい直感に頼っているところを逃げるのに使っている表現でもあります。

勤め先の会社だとなんかそういうのが受け入れられないんですよね。

何でもかんでもロジカルに数字で説明しろみたいなのがきつい。

そういう場合は、無理やりいい感じのデータ持ってきて、ストーリーを作ります。意味のない仕事のように感じる時もあります。

ちょっと、本書内容とはズレたかもしれません。

本書の中に、こんな章があります。

「センスがよい」を日本語で考える

著者は「センス」に替わる日本語として、「美徳」を挙げています。

そしてさらに、「美徳」を分解というか他の表現と紐つけていきます。

「美徳」とはなにかー
まずはじめに、「武士道」です。
次に、「徳を積む」。
よく言われる、「わび」と「さび」もそうです。
それから、「義理と人情」。
「粋」であること。
足るを知るという意味の「知足」。
「謙遜」というのも日本人独特の美徳です。
「無常感」。これも日本ならではの感覚でしょう。
「改善」。何ごとも、もっとよくしていこう、もっとよくしていこう、という気持ち。
最後に、「志」です。志を持つということ。
このように、全部で十個の美徳を挙げてみました。

それぞれの詳細は本書を読んでいただきたいですが、私が思ったことをしるしておきます。

まず「無常感」。

これはこのブログのメインテーマでもあります。常はなく過去の決定が今や未来で移りゆきます。

過去に縛られずに考え方を変えていけるのは、センスいいと言えるでしょうね。

「志」

これも大事ですね。志を目標と置き換えて考えています。

これを持っていないと、自分の考えが出てこないと思います。

「改善」

仕事でも自宅でも、結構意識しているつもりです。

WiFi環境とか。子供との散歩のルートは多少遠回りになっても車の通りが少ない道に変えていく、とかね。

「ドアの開け閉めの仕方とか」の小さいことの積み重ねが大事、ということも本書でも述べられています。

あとはあんまりわかってないですね。

よく聞く言葉なので、具体的な経験と結びつけて考えていきたいと思います。

一つ付け足してみるとしたら

この本を読んでいて、「中庸」という言葉が浮かんできました。

儒教の言葉だと思うのですが、バランスの良さを意味するものです。

センスの良さはつまり、バランスの良さといってもいいかもしれないですね。

こんな一節もありました。

センスとは、つまるところ選択するちからだと僕は思います。 でも自分のためだけに選択するのでは、いいセンスとは言いがたいのです。たくさんある選択肢からどれを選ぶかは自分の判断ですが、それによって自分ひとりが満足するのではなくて、たくさんの人に幸せを与えられるかどうかというところが、センスのよい選択のいちばんむつかしい点です。そこがないかぎり、その選択は自己満足で終わってしまうのです。

まさに「中庸」な選択をするということを言っているのだと感じます。

まとめ

なんとなく言葉にするのが難しいことを「センス」と言って逃げていたのですが、 わかりやすく言語化されていて、素晴らしいと感じました。

最近買い物にしてもレビューを見てしまって、レビューどおりだなくらいしか思わなくなっているような気もします。 選んだものに対する感動がなくなるという点にも共感しました。

失敗してもいいからやって見る精神が小さくなっていることを感じましたので、 また色々とブログを通して言語化してみたいと思います。