橘玲さんの本を読んでみました。
霊的な感じはない本でした
タイトルはシャーマンとか精霊的な雰囲気を感じますが、心理学などの自然科学的な事実から書かれた本でなかなか面白いです。
メンタライジングという概念を知る
メンタライジングという観点は初めて聞きました。
こんな違いと理解しました。
- 共感力は、相手の気持を自分の気持ちと重ねること。
- メンタライジングは、相手の気持を自分とは別の相手自身の状態として理解すること。
わかりやすく説明されていた気がするので、メモ。
共感とメンタライジングは脳の異なる機能だが、しばしばいっしょくたにされて議論が混乱する原因になっているので、ここで少し詳しく説明しておこう。
幼い子どもを被験者に、サリーとアンの指人形を使った有名な実験がある。
最初にサリーが登場し、カゴにおはじきを入れて舞台を去る。次にアンが登場し、おはじきをカゴから箱に移し替える。もういちどサリーが舞台に戻ってきたときに、子どもたちに「サリーはおはじきを見つけようとしています。どこを探すでしょう?」と質問する。3歳までの子どもたちは、この課題に「箱のなかを見る」と答える。なぜなら、おはじきはそこにあるから。 4歳を超えると、サリーがカゴのなかを探すとわかるようになる。自分たちの知識(おはじきは箱の中にある)と、サリーのこころの状態(おはじきがカゴのなかにあると思っている)を区別できるようになる。 これが「メンタライジング」で、相手と自分の気持ちを重ね合わせる「共感」とは異なる。乳児は泣いている隣の乳児をなぐさめようと共感するが、その子の気持ち(なぜ泣いているのか)を理解しているわけではない。
共感力とメンタライジングの度合いをマトリクスにすると、以下に分類できるようです。
自分は、「あなたの気持ちはわかりますが・・・」と思ったり言ったりすることがあるなーと思い返しました。理解はしているが、他人に共感できないので、サイコに分類されるかもと思いました。
「わかっている(理解してる)」って言ってるじゃんと言っても、「わかってくれない(共感してくれない)」と言われるもどかしさは、この違いだったのかもしれません。
男のほうが女よりも、共感力は低いようなので、普通かもしれないですけどね。
この違いが、わかっただけでも、収穫でした。
まとめ
科学で色々わかってくるのは面白いですが、選挙の投票行動の操作に使われてるかもねーという話は、なかなか末恐ろしいと思いますね。
どんな世界になっていくのか。