読みました。
「ハックルベリー・フィンの冒険」
「人間とは何か」を踏まえて
基本的には、黒人が奴隷として扱われることが普通の感覚の時代に、 ニガーであるジムを逃し、自由の身にする冒険物語というようなストーリーでした。
奴隷(ニガーと呼ばれる。現在は差別用語なので言ってはいけません)を逃がすことは、 かなりの重罪であるとされていたようで、 ハックは何度も迷います。
随所にその迷いが出てきます。
子供であるハックは、当然常識とされていることが正しいのだから、自分はそれに反した行動を取ろうとしていると頭では理解しています。
でも迷った結果、選択した行動は一貫して、以下の衝動に突き動かされているんだなと、読み取ることができました。
「人間のもつただ一つの衝動ーー自分自身の賛成を得ること」
こんな言葉も思い出しました。
「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬である」
どこで聞いたんだか。ちょっと調べると、「神様のカルテ2」に出てくるみたい。そんな本読んだかな。
元は、セオドア・C・ソレンセン(ケネディ政権の大統領特別顧問)の言葉みたいですね。アメリカ人というか人間の根底に流れる精神のひとつなのかもしれません。
まとめ
私も、自分自身の良心に照らし、自分自身の賛成に従って生きていきたいと思います。
ちょっと気になるのは、アメリカ文学の金字塔だとか言いながら、黒人に対する暴力ニュースが後をたたないのはなんでなんでしょうね。
読んでいない人のほうが実は多いのかもしれません。
「人間とは何か」と合わせて、おすすめできる本です。
漫画版もあります。